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装具コルセットを使用した治療と問題点
装具は多くの場合、骨が成長中の患者さんに使われます。コルセットやギブスによりカーブを支え、カーブの進行を抑えるために使用します。装具は時に痛みを抑えます。
最も一般的に使われている装具は脇下からお尻までのTLSO(アンダーアーム装具)で、プラスティックやファイバー素材を用いて体に合わせて作られます。側湾箇所によっては首から骨盤までのCTLSO(ミルウォーキー装具)が使用されます。これらの装具は1970年代までに改良され、現在も同じようなものが使用されています。
これらは通常一日22〜23時間装着し、背骨のカーブに圧力を与えます。器具の効果はそのデザインや治療医の技術によるだけではなく、患者が一日にどれだけの時間装着していたかにもよります。たいてい器具は特発性で重度ではなく手術の必要がない患者さんに使用されますが、子供に対して湾曲がそれ以上悪くなることを防ぐ為にも使われます。手術が必要となる前の成長期の子供のときに装着させ、不自然な背骨に進行するのを防ぐ目的で使用されるのですが、外したときに悪化します。
当クリニックの装具治療
- 2019年には、Bones and Beyondでより優れたブレーシングテクノロジーと素材を使用できます。
- ブレイスは、必要と思われる場合にのみお勧めします。
- 正しく計測されたの場合、痛みを引き起こしたり、肺機能を低下させたり、肋骨の変形を増加させたり、重度の皮膚刺激を引き起こすことはありません。
- 正確なカスタムフィッティングであるため、Tシャツの下で着用したときにブレイスを装着しているとは気になりません。
- 私たちは、筋肉の衰弱を防ぎ、脳と脊椎に新しい潜在意識の脊椎パターンを確立するために、オフィスでの脊柱側弯症治療プログラムと組み合わせてブレイスをお勧めします。
手術による治療と問題点
“成長期が過ぎれば、側弯症の進行も止まる” というのは日本でよく聞かれる間違った情報のひとつです。 カーブが50度を超える側弯症は特に、骨の発育終了後も進行するので整形外科では手術を勧められます。また装具を着用していてもカーブの悪化が止まらない場合も手術が進められます。
代表的な側弯症の手術は治療固定手術で、胸椎側弯症の場合には前方手術が行われます。これらの手術では脊椎にインプラントと呼ばれるスクリュー(ねじ)やフック、ワイヤーを設置します。その後、これらをロッド(棒)で連結し、弯曲した脊柱を治療します。インプラントを設置した範囲に骨盤から採った骨を置き、脊柱を治療した状態で骨癒合(こつゆごう)を図ることが手術療法において行われます。ただし、側弯症を治療する代わりにある程度、脊柱の動きが制限されるようになります。
特発性側弯症の治療固定手術は出血量が多いこと、神経組織の近くに金属を入れること、側弯症を治療する際に神経組織にも同等の治療が加わることから大手術が行われます。
他には固定術とは異なるVEPTERというものもあります。これは生後6ヶ月以降の骨格が未熟な胸郭不全症候群を適用としています。
手術はできるだけ避ける治療
心肺機能を著しく弱らせる等の重度な側弯症でなければ、「手術」はできるだけ避けるようにしたいものです。思春期突発性側弯症の手術は、一般的に95%の安全率、残り5%に合併症の危険があるものの、短期的には安全性は非常に高いものです。しかし手術をすることで背骨の動きが限られてしまい、骨を衝撃から守るクッションの役割をしている椎間板への栄養が妨げられます。
椎間板は栄養を得ることが出来ずに、どんどん磨り減り退化していきます。すると、何年、何十年を経てから、神経は骨に圧迫されるようになり、あらゆるところに痛みが出るようになります。それは手術前の痛みより痛いともいわれます。
手術のために背骨付近の筋肉を切ったり、椎骨に穴をあけたりするので、金属を一生取りはずすことは出来ません。
側弯症患者の方にとって外見の変形という精神的苦痛は大きいものです。外見的なものを治すだけであれば、手術はとても有効でしょう。しかし、長期的にみたとき、行動は制限され、年を経た後に痛み止めと一生付き合っていくようになります。
胸椎部分の側弯は、そのカーブにより心肺機能に影響を及ぼすことがありますが、重度の場合を除き、命に関わることはありません。
現在の治療は、目先の変化ばかりが注目され、側弯症の根本原因を正すものではありません。
経過観察と問題点
カーブがまだゆるやかな場合、進行しているかどうかを定期的にチェックするのみとなります。側弯症が「進行性」のものかどうかをみる期間となり、治療としては特に何も行いません。
進行性の側弯症の場合、観察をしている間に骨はカーブを描き続けます。その場合、「観察」は弯曲が治療器具の必要な範囲になるまで放置することを意味します。歯の治療をしないと歯並びが整わないのと同じで、骨が自然と整列することはありません。全ての病気と同様に、早期発見・早期治療がカーブの悪化を防ぐ第一歩です。
定期的なカイロプラクティック脊椎調整
定期的なカイロプラクティックによる脊椎の調整は、脊柱側弯症によって引き起こされる腰、背中の中央、首、肩の痛みなどの痛みを一時的に軽減するのに役立ちます。