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2022 04 27
脊柱側弯症の原因と形態
脊柱側弯症は脊柱の変形です。変形とは、脊柱の湾曲が「S」または「C」という異常な形状になっていることを意味します。深刻に思われるかもしれませんが、幸いにも脊柱側弯症のほとんどの症例が軽度であり、様々な合併症には至りません。日本では、脊柱の湾曲が30度を超えている患者さんのみ脊柱側弯症の治療が推奨されています。
脊柱側弯症の原因
脊柱側弯症で最もよく見られるものは特発性脊柱側弯症です。この病態の正確な原因は明らかになっていません。ただし、この病態を診断された患者さんのほとんどに脊柱側弯症の家族歴があることが、医学専門家によって確認されています。幸いなことに、これらは軽度の脊柱側弯症であり、通常は治療を必要としません。ただし、脊柱の湾曲が進行したかどうかを調べるため、日本では脊柱側弯症専門クリニックで診察を受けることが重要です。
脊柱側弯症はまた、非構造性および構造性の2つのカテゴリーに分かれます。
- 非構造性(機能性)脊柱側弯症
非構造性脊柱側弯症(機能性脊柱側弯症としても知られています)の場合は、一時的なものです。アスリートが筋肉のバランスが崩れる原因となるようなワークアウトやエクササイズを行うと起こります。これによって、脊柱側弯症のような姿勢の変形を引き起こす可能性がありますが、様々な治療法で変形を治すお手伝いができます。非構造性脊柱側弯症の他の原因として、筋肉のけいれんを引き起こし得る炎症(虫垂炎など)があります。医師が基礎疾患を特定し、治療が成功すると、脊柱の湾曲は正常に戻ります。
- 構造性脊柱側弯症
構造性脊柱側弯症は脊柱の異常な湾曲が永続的に続きます。主な原因は次のとおりです。- 神経筋の病態
これらの病態には、脳性まひ、二分脊椎、筋ジストロフィー、筋骨格の腫瘍などがあります。神経が適切に作用しないため、筋肉がうまく制御できていない状態です。これらの病態の患者さんは、背筋を伸ばして座ることができません。 - 先天性障害
一般的に先天性欠損症と呼ばれています。赤ちゃんの体が母親の子宮内でゆっくり発達するときに椎骨が完全に成長していない状態です。その結果、脊柱に必要な支えがない状態になります。先天性障害は「error segmentation(分節異常)」によって起こることもあります。脊柱の骨が分離できず、安定させるための部位を形成できなくなると起こります。 - 遺伝性の病態
次の2種類の遺伝性の病態が脊柱側弯症を引き起こす可能性があります:マルファン症候群とダウン症候群です。日本における脊柱側弯症の手術は、体内のゆるんだ靭帯の処置に対処できるため、通常マルファン症候群の患者さんに対する治療となっています。一方、ダウン症候群の患者さんが脊柱側弯症を発症した場合は、湾曲が進行しないようにするために、ブレイスを着用する必要があります。
- 神経筋の病態
脊柱側弯症に対するカイロプラクティック療法
日本の脊柱側弯症の専門医は通常、治療として矯正用ブレイスや脊椎固定術を提案していますが、この他にもこの病態のための手術以外の手法があります。その1つが、カイロプラクティック療法です。この療法では、補正器具を使用して頭、首、背中、腰を軽く圧迫します。このほかに、患者さんには脊椎の異常な湾曲を直すのに役立ついくつかのエクササイズを行うように指導を行います。
脊柱側弯症があり、手術の代わりとなる方法をお探しの場合は、Bones and Beyondの脊柱側弯症専門医へのご相談をご検討ください。みなさまに適した治療をご提案いたします。